単身赴任が決まったものの、短期賃貸の準備を何から始めたらいいかわからないという方も多いでしょう。この記事では単身赴任の部屋探しで失敗しないための準備や選び方、初期費用まで徹底的に解説します。快適な単身赴任生活をスタートする参考にしてください。
単身赴任の短期賃貸の選び方
単身赴任に最適な短期賃貸を選ぶためには、短期賃貸に向きの物件を知っておきましょう。一般的に、単身赴任で短期賃貸に選ばれる物件は下記2つです。
- マンスリーマンション・ウィークリーマンション
- 普通賃貸物件
単身赴任に一番おすすめなのは、マンスリーマンション(ウィークリーマンション)です。マンスリーマンションは短期契約に特化した賃貸物件です。1ヵ月単位で借りられるため、数ヵ月間の単身赴任であれば費用も一番安く抑えられます。
マンスリーマンションが単身赴任におすすめな理由
単身赴任の短期賃貸にマンスリーマンションがおすすめな理由は下記の通りです。
- 家具家電が備え付けられている
- 初期費用が安い
- 保証人や保証会社利用の必要なし
- ライフラインの手続き不要
単身赴任の多くは数ヵ月~数年の期間限定です。短期賃貸のために家具家電を用意してもすぐに不要になってしまいます。マンスリーマンションであれば家具家電が備え付けられているため、自分で用意する必要がありません。最低限の荷物だけ持っていけば、すぐに生活をスタートできる環境が整っています。
また、普通賃貸物件と比べて初期費用が安いのも特徴です。ほとんどのマンスリーマンションは敷金・礼金・仲介手数料がかかりません。保証人や保証会社なども必要ないので、契約と料金がシンプルでわかりやすいのが特徴です。運営会社が電気・水道・ガス等ライフラインも開通してくれるため、自分で準備する手間を最小限に抑えられます。
マンスリーマンションの専門業者のサイトで探して、インターネット上の手続きと書類のやりとりのみで借りられるケースも多いです。
全国区に展開するマンスリー専門業者・検索サイトのリンクです。短期賃貸探しに活用してください。
単身赴任の短期賃貸にマンスリーマンションを利用する注意点
単身赴任でマンスリーマンションを借りる注意点は下記の通りです。
- 契約期間分の家賃が全額前払い
- 期間延長が出来ない場合がある
- 普通賃貸よりも家賃が割高
- 物件の選択肢が少ない
- 内見できない物件が多い
ほとんどのマンスリーマンションは、契約期間分の家賃等総額を前払いしなければなりません。そのため、最初にまとまったお金が必要になります。
また、入居者の入れ替わりが早いため、一度契約すると賃貸期間の延長ができないケースがあることを覚えておきましょう。会社都合で単身赴任期間が延びた場合でも、次の入居者が決まっているなどの理由で退去しなければならない可能性があります。部屋探しをする際も、居住中で内見ができないことが多いのでネット上の情報だけで決断することになるでしょう。
さらにマンスリーマンションは家具家電が付いている分、普通賃貸よりも家賃は割高です。初期費用が安いため短期なら安く抑えられますが、半年以上になると普通賃貸の方がトータルで安く済む場合もあるので期間によってどちらを選ぶか検討しましょう。
単身赴任の短期賃貸を普通賃貸から選ぶメリット
普通賃貸物件の場合は、物件数の選択肢が多いことが最大のメリットです。マンスリーマンションと比較すると初期費用は高くなりますが、立地・間取り・設備などにこだわりたい場合は普通賃貸がおすすめです。特に単身赴任期間が半年以上になる場合は、普通賃貸物件も選択肢に入れておくと良いでしょう。
単身赴任の賃貸契約はいつまでに必要?
マンスリーマンションの場合は、インターネット上で部屋探しから契約まで完結することがほとんどです。申し込みから契約締結までにかかる日数は1〜3日程度です。引越しの1週間前までに申し込んで、前日までに契約締結していれば問題ないでしょう。
ただし、希望エリアのマンスリーマンションに空きがない可能性も考えられます。内示が出たらすぐに下調べするのがおすすめです。
普通賃貸の場合は、申し込みから契約締結まで1週間程かかります。そのため、内見や不動産屋巡りをする場合は2~3週間前には行動して、引越しの1週間前には賃貸契約を締結できると安心です。
契約までに確認しておくべきポイント
単身赴任の賃貸契約をする際、確認しておくべきポイントを紹介します。このポイントを押さえておくだけで部屋探しが各段にスムーズに進みます。
初期費用・賃料・引っ越し費用の負担割合
会社都合の単身赴任であれば、単身赴任先の賃料や初期費用、引っ越し費用を会社で負担してもらえることが多いです。ただし、勤務先が全額負担してくれるとは限りません。
一部を会社が負担するケースや賃料上限があるケースなどさまざまです。単身赴任の短期賃貸を借りるときには、費用の自己負担範囲を把握しておきましょう。
単身赴任先の契約名義
個人で賃貸物件を契約する場合の契約名義は自分になることが多いでしょう。しかし、単身赴任の場合は契約名義が法人になる場合があります。単身赴任に多い3つのケースは下記の通りです。
- 個人名義で契約
- 総務などを通して法人名義で契約する
- 社宅代行会社を通して法人契約する
住みたい物件を見つけても契約形態がわからないようでは申し込みができません。賃貸契約の名義が個人か法人かを事前に確認しておきましょう。
具体的な生活をイメージする
具体的にどのような生活スタイルになるかをイメージしておきましょう。仮住まいだから「風呂に入って寝られれば良い」と思う方が多いかもしれません。しかし、単身赴任では仕事をしながら掃除・洗濯・家事・料理などを自分一人で行わなければいけません。朝起きてから夜寝るまでの生活を具体的にイメージして、必要な家具家電などをピックアップしておきましょう。
物件の周辺環境・立地を確認する
「料理はしないからコンビニさえあればOK」と思う方もいるでしょう。しかし、現実的にはドラッグストアやスーパーのほうが食品や日用品が安くそろえられます。ワイシャツにアイロンをかけるのが難しいなら、近くにクリーニング店がある場所を選ぶ必要があるでしょう。生活してから不便だと感じても、引越しは簡単にはできません。生活スタイルをイメージして周辺環境をチェックしておきましょう。
また、立地も重要です。会社へのアクセスはもちろん、月に何度か自宅に帰る予定であれば帰りやすさも重要です。自宅へのアクセスが悪いと帰るだけで疲れてしまったり、帰る頻度が減ってしまったりと自分にも家族にもデメリットが発生します。自宅と単身赴任先の二拠点生活になることを考えて物件の立地を検討しましょう。
単身赴任で借りてはいけない賃貸の特徴
単身赴任で借りてはいけない賃貸の特徴を4つ紹介します。快適に生活するためにチェックしておきたい重要ポイントです。単身赴任の部屋探しに失敗しないための参考にしてください。
壁が薄い
学生時代に、夜中まで友人とゲームしたり宅飲みしたりと一人暮らしを満喫した経験がある方も多いでしょう。しかし、もし引っ越し先の隣人が夜中まで騒いでいたら、睡眠不足やストレスに繋がってしまいます。単身赴任では借りてはいけない賃貸の特徴は、騒音トラブルが起こりやすい壁が薄い物件です。学生向け物件や夜の繁華街に近いアパートなどは騒音トラブルが起こりやすいため、鉄筋コンクリート造のマンションタイプを選ぶことをおすすめします。
ゴミ置き場が汚い
単身赴任で借りてはいけない賃貸の特徴は、ゴミ置き場が散らかっている物件です。マンションは共同住宅なのでゴミ捨てにもルールがあります。ゴミ置き場が散乱しているようなら、モラルの低い人が住んでいる可能性が高いです。ゴミ置き場が散乱していたり、収集日と関係ないゴミが捨てられているようなら要注意です。単身赴任先で穏やかに過ごしたい方は、内見時に敷地内のゴミ置き場を確認しておきましょう。
短期違約金がある
マンスリーマンションで良い物件が見つからない場合、普通の賃貸物件で部屋探しをするケースも多いです。しかし、普通の賃貸物件は2年契約がほとんどで長期入居が前提になっています。そのため、1年以内に解約する場合は短期違約金が発生するケースもあります。短期違約金が発生する場合、初期費用ではないので自己負担で出費しなければいけない場合がほとんどです。無駄な出費をなくすためには、短期違約金がない物件を選びましょう。
インターネット環境がない
自宅で一切ネットを使わないという方であれば問題ないでしょう。しかし、部屋でPC作業やオンライン会議などをする場合は、すぐに使えるインターネット環境が整っていないと不便です。面倒な手続きをして開通しても数ヵ月で引っ越してしまうため、ネット短期解約金や工事費の負担などの無駄な出費がかさんでしまいます。無料Wi-Fiがついている物件やインターネット回線のある物件を選ぶのがおすすめです。
単身赴任で短期賃貸を借りる費用は?半年で約100万円
単身赴任で短期賃貸を借りる場合、トータルの費用はいくらくらいかかるのでしょうか?普通賃貸とマンスリーマンションで比較しているので参考にしてください。
普通賃貸 | マンスリーマンション | ||
敷金 | 1ヵ月 | 清掃費 | 18,000円~ |
礼金 | 1ヵ月 | マンスリー基本パック | 15,000円~ |
仲介手数料 | 1ヵ月+税 | 敷金・礼金・仲介手数料 | 不要 |
保証会社初回保証料 | 0.5ヵ月~ | 安心補償サービス料 | 400円~/日 |
火災保険料 | 2万円~ | トータルサポート費 | 150円~/日 |
鍵交換費用 | 2万円~ | 火災保険料 | 賃料に含む※ |
6ヵ月分の総賃料 | 6ヵ月 | 6ヵ月分の総賃料 | 6ヵ月 |
初期費用+半年分合計 | 賃料11ヵ月分~ | 初期費用+半年分合計 | 7~8ヵ月分 |
マンスリーマンションに半年間住む場合の総額は家賃7~8ヵ月分を想定しておきましょう。普通賃貸に半年間住む場合は、家賃の11ヵ月分程度が目安です。
※管理会社でマンション一括の保険に加入していることが多いため、入居者が火災保険の契約をする必要はありません。別途日額で設定されている場合もありますので物件ごとに確認してください。
普通賃貸とマンスリーマンションの比較
実際の家賃相場は普通賃貸よりもマンスリーマンションのほうが割高になるため、長期的に住む場合で比較してみましょう。ここでは普通賃貸の家賃は7万円、マンスリーマンションの家賃を10万円と仮定して居住期間別に比較します。
居住期間 | 普通賃貸の総額(賃料7万円) | マンスリーマンションの総額(賃料10万円) |
6ヵ月 | 77万円 | 75万円 |
9ヵ月 | 98万円 | 105万円 |
1年 | 119万円 | 135万円 |
1年6ヵ月 | 161万円 | 195万円 |
2年 | 203万円 | 255万円 |
3年※ | 297.5万円 | 375万円 |
普通賃貸との3万円の家賃差がある場合では、8ヵ月を超えた時にマンスリーよりも普通賃貸のほうが割安となりました。契約期間や単身赴任先の物件相場などから、どちらを選択するか判断してください。
※普通賃貸は一般的に2年経過すると更新手続きが必要になるため、更新料1ヵ月・火災保険料・保証会社利用料で約1.5ヵ月分の支払いを想定しています。
単身赴任で短期賃貸・引っ越し費用を安くする方法
単身赴任の短期賃貸と引越しを安く抑えるために、下記3つのポイントを押さえておきましょう。
- 相場と期間でマンスリーにするか判断する
- 普通賃貸に住むなら家具家電はレンタルする
- 引越し業者を使わない
相場と期間でマンスリーにするか判断する
マンスリーマンションは長期的に住むと割高になるため、単身赴任期間が1年以上であれば普通賃貸も検討しましょう。マンスリー専門業者のサイトや賃貸検索サイトなどで相場を確認して、それぞれ見積もりを取ると判断しやすいです。単身赴任はマンスリーマンションが得だと決めつけずに、家賃相場や居住期間を総合的に考えて選ぶと無駄な出費を抑えられます。
普通賃貸なら家具家電をレンタルする
普通賃貸に住む場合は、家具家電のレンタルがおすすめです。月額3~5千円程でマンスリーマンションに付いているようなセットが借りられるため、購入するよりもお得に利用できるでしょう。また、マンスリーマンションよりも普通賃貸の物件数のほうが多いため、レンタルを前提にしておくと物件の選択肢が広がるのもメリットです。家具家電付きにこだわらずに、レンタルも視野に入れておくと短期賃貸の費用を安く抑えられます。
引越し業者は使わない
単身赴任は引越業者を使わずに宅配便を活用するのがおすすめです。単身赴任では家具家電を運ぶ必要がありません。荷物を絞って宅配便で送るとかなり安く抑えられます。月に何度か自宅に帰るのであれば、そのタイミングで季節物の洋服を入れ替えれば宅配料もかかりません。単身赴任の転居には宅配便とスーツケースを活用して、安く引っ越ししましょう。
単身赴任の短期賃貸まとめ
単身赴任の短期賃貸はマンスリーマンションが一般的ですが、期間によっては普通賃貸から探すほうが良い場合もあります。いまは賃貸物件探しもネット上で手軽にできるようになりました。単身赴任の内示が出たら、まずはネットで下調べを始めましょう。単身赴任先での生活を具体的にイメージすると、自分に合った短期賃貸を見つけられるはずです。